お知らせ

【混ぜると危険!?錦鯉の免疫について】

【初めて当店をご利用いただく方はぜひお読みください。】

現在すでに錦鯉を飼っていただいている方で「数年間にわたって他から新しい鯉を購入又はプレゼントされたりして入れたことがない」という場合、新しい鯉を池に入れると以前からその池にいた鯉が体調を崩すことがあります。

胸びれを畳んで池底に沈み、あるいは死んだように横になって体がむくみ、重症化すると全体に充血して最後には死に至る例も多々あります。

これは主に「眠り病」ウィルスに対する免疫不全が引き起こす病気です。
当店では基本的にこの免疫を生後半年程度で獲得させ、その後に販売しています。
しかし、この免疫はおよそ2年前後で失われてしまいます。
そのため、2年以上混泳のない池は免疫力が極端に低下したいわば「無菌状態」になってしまっているのです。

この状態で新たな錦鯉を池に入れると、とたんに眠り病が蔓延し場合によっては重症化してしまう事態が引き起こされます。

私はこの症状を「錦鯉
免疫不全症候群と呼んでいます。
(*コイヘルペスウイルス病などとは全く異なる病気です。)

このような事態を避けるため、当店ではお客様に「一年に一回以上、必ず新しい錦鯉を混ぜるように」お勧めしています。

また、基本的には新しくお買いあげ頂いた鯉は免疫が十全にあるためこの病気にはならないはずなのですが、稀に以前からの鯉が極端に重症化して新しい鯉にまで感染・重症化してしまう例があります

このようなトラブルを避けるために 私は久しぶりのお客様、初めてのお客様には必ずこのお話をした上で、不安があるようなら新たに鯉を買わないようにお勧めしています。
場合によっては、現在飼っている鯉がみんないなくなるまで待つ、ということだけが
唯一の安全策なのです。

ただし、新魚空白期間が2-3年の場合であれば、多少のトラブルと煩わしさを厭わなければ 治療方法はあります。
(それ以上長期にわたって新しい鯉を入れていなかった場合、どうやっても助けることが出来ません。)

それは人為的に自己免疫力をつけてやる方法です。 つまり、始めから病気になるものと思って万事取り掛かるわけです。

最も効果が期待できるのは塩水飼育です。
新しい鯉を入れた時、
即座に塩を入れます。 分量は水1t当たり3-6kg(濃度0.3-0.6%)、その上で1週間程度新水流入を止めて循環濾過 とエアレーションだけが動いている状態にします 。
(*どうしても新水流入を止めることができない場合でも方法はあります。一度当店までご 相談ください。)

上記方法で免疫力をつけることが可能になります。
しかし、この方法を実行する過程ではあくまでも一度、魚が病気になる訳です。 ですから、中には免疫力が付く前に死んでしまう鯉もあります。
特に、
重症になってしまってからでは打つ手がありません

一度免疫が出来ますと、次からは病気にならないか、なっても軽く済みます。
これらはウィルスに対する免疫を更新してやる作業なのです。
(*いわばコンピュータウィルスソフトにおける定義データのアップデートのようなものです。)

店主